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🌱今週のST勉強室✏️VOL.11 【学習障がい(LD)】の🏫教育現場における特徴📚
こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️
本日は【学習障がい(LD)】の定義と特徴について書いて行こうと思います✏️
学習障がいとは、発達障がいに分類され、「読み」「書き」「計算」など、学習面に極端に困難さを抱えた障がいです。文部省ではLDを「全般的な知的発達に遅れないものの『聞く』『話す』『読む』『書く』『計算する』『推論する』などを習得などを習得したり、使用したりすることのに著しい困難を示す、様々な障がいを指すもの」と定義しています。
とは言っても子どもがLDかどうかは、親や教師が結論づける事はできず、最終的に医師の診断が必要にります🔍
しかし、近年では【早期学習支援(RT-モデル)】という観点から、教育現場では学習の遅れが目立ち始めた子どもに学習支援を続け、学年が上がっても学習についてこれない子ども達をLDと認識する考え方も普及しています👀
では、実際の教育現場でLDによく見られ特徴とはどういうものなのでしょうか?(LDのある子は保育園や幼稚園の頃は、分かりにくく、小学校に上がると学習面の困難さで目立ってきます)
以下に例として挙げていきたいと思います👆
1)ひらがなが正しく読めいない:読むことに特別苦手意識が強かったり、言葉では正確に答えてもそれを文字にすることができない。また、【勝手読み】や【読み飛ばし】をする事がある。勝手読みとは、自分の思い込みや都合の良い様に勝手に文を変えてしまうことで、例えば「そのなかに犬がいます」を「それらのなかに犬がいます」と読んでしまうなどです。読み飛ばしとは、文字を飛ばして読む事で、特に「っ」「ゅ」「ょ」などの特殊音節があると、必ずといってよいほど飛ばして読んでしまいます。
2)ひらがなが正しく書けない:文字の形がひどく乱れたり、マス目から大きくはみ出してしまう事が目立つ。また、板書の書き写しが困難だったり、極端に遅い。特殊文字を抜かして書くなどがあります。
3)似たような文字の読み間違え・書き間違えが目立つ:例えば「ね」と「ぬ」、「さ」と「き」の区別が困難など。
4)文を読む時につっかえたり、途中で中断する:読み終えるのに時間がかかる為、本人も辛く、自分から進んで読もうとしない。
5)文を正しいひとまとりに読めない:例えば「わたしは、あるいて、こうえんにいきました」という文を読むときに、「わた、しは、ある、いてこう、えん、にいき、ま、した」というように文を正しいひとまとまりに読めない。
6)拾い読みをする:文章を読む際に、一文字一文字を拾うようにして、たどたどしく読む。
7)しりとり遊びや言葉遊びが苦手
8)鏡文字が直らない:上下はそのままで、左右を反転させた「鏡文字」は、ひらがなを覚えたての幼児が書くことがあるが、就学した後もなかなか直らない。
10)漢字が書けない:一度覚えた漢字もすぐに忘れてしまう。漢字が正確に書けない。
11)文章を読んでも理解できない:文章を読むことはできるが、理解ができていない。文章の要点を読み取ることが苦手。
12)作文が苦手:例えば「遠足」というテーマで作文を書く際に、「遠足にいきました。お弁当を食べました。原っぱで遊びました。」という様に、事実をつなげるだけの文章になり、原稿用紙が数行で終わってしまう。
13)読書感想文が書けない
14)ローマ字が読めない・書けない:「A」→「あ」は分かっても「ka」→「か」など、アルファベットの組み合わせになると分からなくなる。
15)掛け算九九が覚えられない:順番に唱える事はなんとかできても、ランダムに聞くと、とっさに答えられない。
16)計算が苦手:繰り上がり、繰り下がりの計算になると、できなくなる。
17)算数の文章題が解けない
18)図形問題が苦手
以上がLDの教育現場で見られる特徴でした🙇♂️
小学校3年生になるとローマ字の学習が始まります。ローマ字は「あ」「い」「え」「お」の母音を「a」「i」「u」「e」「o」など、「子音+母音」で表します。
国語の授業では、「し」を「si」や「つ」を「tu」と表しますが、一般的には「し」を「shi」、「つ」を「thu」と表しますよね。
ひらがなや漢字の読み書きが苦手な子どもにとって、このような複雑なルールがあるローマ字の習得は、とてもハードルが高いのです😢
しかもローマ字は、その先の英語学習の基礎となり、さらに「文法」や「発音」も加わる中でローマ字の読み書きが困難なまま英語学習に入った子どもはとても苦戦を強いられると思います💦
ローマ字の読み書きが始まったら、日本語以上に🏫より丁寧な学習支援📚を行う事が英語教育の備えになると思います📚
(参考資料:これでわかる 学習障がい/監修:小池敏英、奥住秀之)
※次回はモンテッソーリ教育について「信じる」事の大切さについて書いていこうと思います。

🌱今週のST勉強室✏️ vol.1言葉を促すコツ…目指すは実写版✨アンパンマン✨❗️❓
〜こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️ 本日より始まりました、🌱ST勉強室✏️ これから私自身の勉強も兼ねて、またこのブログを読んで頂ける方にも、成るべく有益な情報が発信できる様な記事を目指し、毎週土曜に更新していこうと思います🤗 まだまだSTとして未熟者ですが、温かく見守って頂けたらと思います😂 〜
私は療育の中で言葉の発達を主に携わっているのですが、最近改めて感じた事がありました😆
それは言葉の発達において大切な事柄の1つに【三項関係の芽生え】というものがあります👆
三項関係とは、例えばぬいぐるみで遊んでいる子供が居て、それを見ている人が居るとします。そのぬいぐるみ(物)と子供(自身)と子供を見ている人(他者)の3つの関係を三項関係と言います!
ではなぜ、その三項関係の芽生えが言葉の発達において大切なのでしょうか?
それは三項関係が成り立っている際、子供の行動に現れる【視線追従】や【社会的参照】といった認知の発達にあります。
視線追従とは、例えばまだ言葉を理解できていない幼児がハサミに興味を示し、そのハサミの刃に触れようとしたとします。すると周りの大人は「危ないよ😵!」と言って、ハサミに対し目線を向けながら表情でも伝えますよね!
その際に大人の視線を追って、子供自身がハサミに視線を向ける事を視線追従と言います。また、次に大人の表情を見て大人の視線にあるハサミが「危ないんだ!」と理解する事を社会的参照と言います。
この様な認知の発達が社会性の発達にも繋がり、言葉を他者から取り込む力となっていくのです。この三項関係の芽生えが出現する生後9ヶ月以後の発達段階を【9ヶ月革命】や【9ヵ月の奇跡】と言い、社会性が伸びる大切な指標となります❗️
9ヶ月革命や9ヶ月の奇跡については他にもあるのですが、それは今後詳しく触れていこうと思います👆✨
しかし、自閉症傾向にある子供は人よりも物に興味がいきやすいという特性から他者に気づけず、物と自身の二項関係で終わってしまう事が多々あるのです。そういった行動が社会性の乏しさや言葉の獲得が遅れる要因の1つになっています。
自閉症傾向の子供をお持ちの保護者から「うちの子はアニメなどのセリはすぐに覚えられるんですけど。。😢 」という悩みをよく受けますが、それは上記の特性から物から言葉を覚えやすく、対人への実用的な言葉を他者から学びにくいからかもしれません。
言葉は人との関わりの中で獲得していく性質が強いのですね👀
ですので、私たち療育者は日々の療育の中で他者に如何に気付いてもらうか、その中でどう言葉を支援していくかという所を大事にしています。そこでそのコツとなるのが、なるべくその子供達が遊んでいる世界に入っていき、「おっ、この人何か面白い事したぞ❗️」、「うん❓この人が居たら役にたったぞ❗️」などと、ワクワク、ドキドキ🎶 思ってもらえる様な関わり方をする事です🙌
そうする事で、物より他者への関心が広がっていく切っ掛けになっていきます。
言葉を促す為に良く「言葉のシャワー浴びせて!」という事が言われますが、子供達の興味がそこに向いていない状況で闇雲に言葉でシャワーを浴びせても、言葉は頭の中に蓄積されにくいものだと思います😣
長くなってしまいましたが、言葉の発達を促す立場として、子供達にとって「おっ、この人何か面白い事したぞ❗️」、「うん❓この人が居たら役に立ったぞ❗️」と子供達ををワクワク、ドキドキ🎶させてあげれるような存在…そう❗️❗️実写版✨アンパンマン✨を目指して(笑)、日々の療育に精進していきたいと思います💪
はい❗️❗️お後が宜しいようでっ😂
ではでは、また来週に続きます🙇♂️バイバイキーン🎶👋
(って、バイキンマンになってしまいました〜💦 )
※次回は就学後の児童にてついて、ST的な観点も含めて感じた【信頼関係の大切さ】について書いてみようと思います🙇♂️
