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🌱今週のST勉強室✏️ VOL.12 🍼0歳〜6歳👶の子育てにおいて大切な事✨
こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️
投稿の更新がだいぶ滞ってスイマセン💦
本日はモンテッソーリ教育から0歳〜6歳の子育てにおいて「信じる」事の大切さについて書いていこうと思いす✏️
まず、最初に「子ども」は大人にとってどんな存在でしょうか🤔?
「子育て」という子どもの育ちを助ける作業の中で、「子ども」をどう捉えているのかは、とても重要で大切なポイントだと思います❗️
私がモンテッソーリ教育の勉強をしていく中で、その子どもの捉え方でとても心に響いた言葉があります👀
それは子どもは大人と「対等」な存在という事です。
確かに、私たち大人は子どもよりも先にこの世界に生まれていて、何倍も多くの事を知っています📚
しかし、子どもも「人格を持った一人の人間」ですよね❗️
だからこそ、子育てにおいて何よりもまず大切なことは「子どもを”尊重”して信じる」ということだと思います😌
つまり、「子どもにリスペクトを持って、子どもの育ちを信じ、一人の人間として対等に関わる」という大人の姿勢が大切なのです❗️
モンテッソーリ教育はこれを基盤とし理論や方法が築き上げられており、大人はあくまでサポート役という考え方があります🙌
とは言え、実際の「子育て」は、一度きりで失敗が許されない重大な作業だと思われがちで、そのような思いから「しっかり育てないと😥」、この子が恥をかかないように、「しつけないと😤」という責任を強く感じる事があるのではないでしょうか??
また療育の現場でも、ついつい「教えないと!」という意識から反射的に叱ってしっまたり、子どもが”まだ”理解できないルールを強制してしまったりと、そういう経験をされた方もいるのではないでしょうか😵(少なくとも私は療育の世界に入った最初にうちはそういう姿勢の部分も多かった気がします…お恥ずかしい💦)
そういった場面も子供の為と思っての行動から歯痒かったり、怒り過ぎて結局大人本人が後から罪悪感にかられる事もあるあるだったりすると思います😢
しかし、上記で述べたように、大人はあくまでサポート役であって、私たち大人が子どもにできることは、思っているより多くないようです👀そう考えると、責任感を背負い過ぎて不安になったり、目くじらを立ていた状況が少し肩の力を抜ける様な気がしないでしょうか?
では私たち大人にできることは、いったいどんな事ででしょう🤔
それは、『子どもを知り、こどもを尊重し、こどもを信じて、子どもの育ちを支える』ということです🤗
要はあくまでサポート役に徹するということではないでしょうか。子どもが進むのを後ろから、ときには横で、ときには半歩先に見せながら、応援してあげることだと思います🎶📣
子どもは「自立」に向かって自らを発達させていくものだと考えています。主役は子ども自身であり、私たち大人は代わりに行うことはできません😣
私たち大人の役割は、この世界に先に生まれた存在として、子どもが自ら育とうとするのを見守り、ときに手助けすることです🤝
乳幼児期とはこれから人間として生きていくための土台作りをする時期です。この世界に生まれたとき、人間としての「身体」は出来上がっていますが、まだその身体を自分の思うように動かすことはできませんよね。それは人間としての「精神」的な部分が出来上がっていないからです。
乳幼児期は、まさにこの「精神」的な部分を自ら作り上げる重要な時期です❗️
そのために、子どもには「自ら育つ力」が備わっているのです🤗
この「自ら育つ力」子がるからこそ、子どもは誰に何を言われなくても自分を創っていくことができているのだと思います👆
子どもの育ちを支える上では、子どもの「自ら育つ力」を信じ、その育ちを助ける大人の姿勢が欠かせません。私たち大人が代わりに子どもを自立させてあげる事はできないので、子供が自分で成し遂げる他ないのです😣
そして、自立は自律でもあると思います。自分を律する力とは周りから強制力が働かない中で発揮できて本物ですよね!ですので、周りから叱られたり、強制されて実行した行動は結局その場限りの事が多いかと思います😅
自立=自律する力を子ども自身が発達させていけること。それはやはり、子どもを無条件で信じることが大切だと思います。そうすることで子どもに自信を与え、その自信に子ども自身が支えられながら本物の自立心=自律心が育っていくのだと思います🤗
その大人の「信じる」力が子どもの成長を大きく後押しするパワーに繋がっていくことを願って💪
参考資料:モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て/著者:モンテッソーリ教育教師 あきえ
※次回は引き続きモンテッソーリ教育から「自ら育つ力」について掘り下げて書いていこうと思います

🌱今週のST勉強室✏️VOL.11 【学習障がい(LD)】の🏫教育現場における特徴📚
こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️
本日は【学習障がい(LD)】の定義と特徴について書いて行こうと思います✏️
学習障がいとは、発達障がいに分類され、「読み」「書き」「計算」など、学習面に極端に困難さを抱えた障がいです。文部省ではLDを「全般的な知的発達に遅れないものの『聞く』『話す』『読む』『書く』『計算する』『推論する』などを習得などを習得したり、使用したりすることのに著しい困難を示す、様々な障がいを指すもの」と定義しています。
とは言っても子どもがLDかどうかは、親や教師が結論づける事はできず、最終的に医師の診断が必要にります🔍
しかし、近年では【早期学習支援(RT-モデル)】という観点から、教育現場では学習の遅れが目立ち始めた子どもに学習支援を続け、学年が上がっても学習についてこれない子ども達をLDと認識する考え方も普及しています👀
では、実際の教育現場でLDによく見られ特徴とはどういうものなのでしょうか?(LDのある子は保育園や幼稚園の頃は、分かりにくく、小学校に上がると学習面の困難さで目立ってきます)
以下に例として挙げていきたいと思います👆
1)ひらがなが正しく読めいない:読むことに特別苦手意識が強かったり、言葉では正確に答えてもそれを文字にすることができない。また、【勝手読み】や【読み飛ばし】をする事がある。勝手読みとは、自分の思い込みや都合の良い様に勝手に文を変えてしまうことで、例えば「そのなかに犬がいます」を「それらのなかに犬がいます」と読んでしまうなどです。読み飛ばしとは、文字を飛ばして読む事で、特に「っ」「ゅ」「ょ」などの特殊音節があると、必ずといってよいほど飛ばして読んでしまいます。
2)ひらがなが正しく書けない:文字の形がひどく乱れたり、マス目から大きくはみ出してしまう事が目立つ。また、板書の書き写しが困難だったり、極端に遅い。特殊文字を抜かして書くなどがあります。
3)似たような文字の読み間違え・書き間違えが目立つ:例えば「ね」と「ぬ」、「さ」と「き」の区別が困難など。
4)文を読む時につっかえたり、途中で中断する:読み終えるのに時間がかかる為、本人も辛く、自分から進んで読もうとしない。
5)文を正しいひとまとりに読めない:例えば「わたしは、あるいて、こうえんにいきました」という文を読むときに、「わた、しは、ある、いてこう、えん、にいき、ま、した」というように文を正しいひとまとまりに読めない。
6)拾い読みをする:文章を読む際に、一文字一文字を拾うようにして、たどたどしく読む。
7)しりとり遊びや言葉遊びが苦手
8)鏡文字が直らない:上下はそのままで、左右を反転させた「鏡文字」は、ひらがなを覚えたての幼児が書くことがあるが、就学した後もなかなか直らない。
10)漢字が書けない:一度覚えた漢字もすぐに忘れてしまう。漢字が正確に書けない。
11)文章を読んでも理解できない:文章を読むことはできるが、理解ができていない。文章の要点を読み取ることが苦手。
12)作文が苦手:例えば「遠足」というテーマで作文を書く際に、「遠足にいきました。お弁当を食べました。原っぱで遊びました。」という様に、事実をつなげるだけの文章になり、原稿用紙が数行で終わってしまう。
13)読書感想文が書けない
14)ローマ字が読めない・書けない:「A」→「あ」は分かっても「ka」→「か」など、アルファベットの組み合わせになると分からなくなる。
15)掛け算九九が覚えられない:順番に唱える事はなんとかできても、ランダムに聞くと、とっさに答えられない。
16)計算が苦手:繰り上がり、繰り下がりの計算になると、できなくなる。
17)算数の文章題が解けない
18)図形問題が苦手
以上がLDの教育現場で見られる特徴でした🙇♂️
小学校3年生になるとローマ字の学習が始まります。ローマ字は「あ」「い」「え」「お」の母音を「a」「i」「u」「e」「o」など、「子音+母音」で表します。
国語の授業では、「し」を「si」や「つ」を「tu」と表しますが、一般的には「し」を「shi」、「つ」を「thu」と表しますよね。
ひらがなや漢字の読み書きが苦手な子どもにとって、このような複雑なルールがあるローマ字の習得は、とてもハードルが高いのです😢
しかもローマ字は、その先の英語学習の基礎となり、さらに「文法」や「発音」も加わる中でローマ字の読み書きが困難なまま英語学習に入った子どもはとても苦戦を強いられると思います💦
ローマ字の読み書きが始まったら、日本語以上に🏫より丁寧な学習支援📚を行う事が英語教育の備えになると思います📚
(参考資料:これでわかる 学習障がい/監修:小池敏英、奥住秀之)
※次回はモンテッソーリ教育について「信じる」事の大切さについて書いていこうと思います。

🌱今週のST勉強室✏️ vol.9 自閉症スペクトラムの【3つのタイプと3つの脳機能】
こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️
今回は自閉症スペクトラムの3つのタイプと3つの脳の機能について書いていこうと思います👆
では最初に3タイプのお話ですが、前回に自閉症スペクトラムの4つの特性(言葉の遅れ・対人関係・こだわり・知的障害)について書きました✏️
そこで、その4つの特性をもとに、3つのタイプに分けて捉えることができます。
【自閉症スペクトラムの3タイプ】
①自閉症:自閉症スペクトラムの中核をなす障害で、対人関係の障害、コミュニケーション障害、興味・活動のパターン化、こだわりの強さなどの特性が見られます。自閉症の7割は知的障害と言葉の遅れを伴っており、一般的に「自閉症」というと、このタイプを指すことが多いと思います。
②高機能自閉症:「高機能」とは、脳の機能が高いという意味で、自閉症のうち知的障害を伴わないタイプを指します。一方で、対人関係やコミュニケーションの障害、こだわりの強さなどの特性はあり、言葉の遅れも見られます。ただし、ことばの遅れは成長と共に改善していく傾向があります。
③アスペルガー症候群:知的障害を伴わず、ことばの遅れもないのが特徴です。人懐っこかったり、話好きだったりするケースもあり、一見、コミュニケーションに問題がないように見えます。しかし、自分の関心を一方的に話したり、相手の質問に対して的外れな受け答えをしたりすることが多く、ことばのキャッチボールはできていない事が少なくありません。本当の意味でのコミュニケーションは苦手であるかも知れません。知的レベルは、標準より高い人も多く、学校では優秀な成績をおさめてきたため、障害があることに気づかれなことが多いのも特徴です。社会人になってから暗黙のルールが若らなっかたり、場の雰囲気が読めなかったりすることで失敗し、はじめて障害とわかるケースもあります。
では、上記で挙げた自閉症スペクトラムの3タイプですが、自閉症スペクトラムの原因はまだ解明されていません。しかし、脳の機能障害が関連しているのはでないかと考えられています。
【関連している3つの脳機能】
①側頭葉:顔認知(人の顔を見て、個人の識別などを認知する)の働きに深く関わっていています。また、他人の表情や視線、手や体の動きを見て、その意図や感情を読み取る機能に関わっていると考えられていますが、自閉症スペクトラムの脳の働き方を検査してみると、健常の人よりも低い事が明らかになっています。
②前頭前野:一般的には思考や判断、感情の抑制や理性などをつかさどっている部位として知られていますが、他にも様々な機能を担っています。他人の動作や表情を見て、それを自分の動作に置き換えて捉える機能で、言い換えると、共鳴したり共感したりする機能です。自閉症スペクトラムの人は前頭前野が活性化するまでに時間がかかったり、あまり活性化しなかったするといった研究結果が報告されています。
③扁桃体:不快や恐怖など、人間の情動に深く関わっていると言われています。また、他人の表情から恐怖の感情を読み取る時にも、扁桃体の働きが関与していると考えられています。自閉症スペクトラムの人は扁桃体の活動も低下している事が分かっています。
以上が3つの脳機能でした。ただし、特定の脳機能障害だけで、自閉症スペクトラムの全ての病態の説明がつくわけではないので、脳全体の回路形成に関わる障害と捉える方が、理にかなっていると思います👀👆
※次回はADHDの3つの特性と3つのタイプについて書いていこうと思います。

🌱今週のST勉強室✏️vol.4 【感覚統合理論】で『遊び🧸』を最大の『学び📚』場へ❗️❗️
こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️
本日は子供達の遊びの中で、良く取り入れられる【感覚統合理論】について書いて行こうと思います🙌
感覚統合理論とは【視覚】・【前庭覚】・【固有感覚】・【触覚】・【聴覚】の5つの感覚が子供達にとって【発達の土台】になっているという考え方です。しかし、発達障害の子供達はその感覚の入力が過敏や鈍麻な事が多く、その為にその土台が崩れやすくなっているのです。土台が崩れやすいという事は、その土台の上にある、より高度な学習(姿勢、ボディーイメージ、言語機能など)が上手く積み上がらない事も意味しています。ですので、まず土台が凸凹になっている状態であれば、そこから平らにしましょう❗️という考え方が感覚統合理論のアプローチになります👆
そこで感覚統合理論のアプローチでは、子供達の行動から特性を理解し(前庭覚が鈍麻?過敏?、触覚が鈍麻?過敏?など)、その子供に合った遊びを選択してあげる事で満足感や達成感などを引き出す事を大事にしています❗️特に幼児期は満足感や達成感、「楽しい🎶」と思う気持ちは学習効果を引き出す上で必要不可欠なのです❗️❗️
感覚統合理論の3つの原則として☆感覚は脳の大事な栄養 ☆感覚入力には交通整理が必要 ☆感覚統合によって起こる適応反応(楽しい、達成感など)を引き出すという事が大切な考えになっています🔎✨
幼児期にとって「楽しい🎶」が得られる遊びは最大の学びの場なのかもしれないですね👀
アメリカでは遊びのプロ=保育士とその遊びを分析するプロ=作業療法士(OT)が保育園に在籍しているのは当たり前だそうです😵 日本も早く、そうなると良いな〜🤗✨
では、そのそれぞれの感覚について説明をしていきたいのですが、前庭覚と固有感覚はあまり聞き覚えのない感覚になると思いますので、少し説明しようと思います📚👆
前庭覚とは耳の中にある前庭という器官で感じる傾きや重力、回転などの感覚の事です。固有感覚とは筋肉や関節で感じる感覚で、例えば目をつぶっても肘がどのぐらい曲げているかが分かるのはその感覚のおかげです。余談ですが、元10種競技の日本チャンピオンの武井壮さんは、その固有感覚をトレーニングで極める事で頭のイメージを正確に体現できる能力を身につけたそうです(笑)😵
では、5つの感覚が過敏や鈍麻の状態にあるとどういった行動として現れるか、下の図で表したいと思います👇
子供の発達を促す為には、上記の事を踏まえてその子供の行動から特性を理解し、その子に合った遊びや環境調整を選ぶ事が大切になってきます。そうする事で感覚統合理論の3原則の一つでもある適応反応を引き出す事ができ、より良い学習効果を上げる事ができるのです🤗
では、実際にそれぞれの特性に合った遊びや環境調整の例を少し紹介したいと思います👆
視覚(視力ではない):過敏→あまり視覚的な刺激が入らない、シンプルなお部屋での学習など。鈍感→色鮮やかな教材などを使用するなど。
聴覚(聴力ではない):過敏→静かなお部屋での学習など。鈍感→絵や文字など視覚的な情報を使い学習をする。スイカ割りの様な聴覚を頼った遊びをする事で聴覚を強化するなど(ここでの聴覚は聴力の事ではないので、難聴に対する聴力強化遊びには該当しません🙇♂️💦)
触覚:過敏→スライム遊びなど本人が好まない感覚は直接行わない。その場合、スライムにシェイビングクリームやつぶつぶなどを入れて触感を変える事で、ハードルを下げるなど。圧刺激を一緒に入れてあげる事で触覚の感覚が緩和される事もあるので、お風呂で柔らかい垢擦りタオルで優しく擦ってあげるなどもアプローチとしてあります。鈍感→泥んこ遊びやボディーぺインティング、カラーボールプールなど。
固有感覚(過敏は殆どないので鈍感のみ紹介):鈍感→綱引きで思いっきり力を使った後に、お皿の上にボールを乗せて落とさない様に歩く遊びなど。力の100%を知って、その後に力の調整を知る事が大事❗️
前庭覚:過敏→スキンシップを入れ安心感を与えながら、一緒にゆっくりブランコに乗ってあげるなど。鈍感→ブランコやトランポリン、滑り台など。
※自閉スペクトラム症の感覚過敏は幼少期から6〜9歳まで増加し、9歳以降で減少する傾向にあるというデータがあります。感覚過敏に対し無理に慣れさせる事は子供自身にとって恐怖にしかならない場合があるので、環境調整(嫌な感覚から回避させあげる事)が主なアプローチかなと思います😆
以上で本日の記事は終わりになりますが、前庭覚が鈍感な子供達は結構多く、毛布などに包んでクルクル回す遊びが大人気なる事が多いです💫 🎶
その度に、ことのは男性職員が汗水💦を流しながら、嘔吐(笑)と戦っている場面はあるあるの光景になっているのでした〜😂チャンチャン🎶
※次回はvol.1で書いた9ヶ月革命や9ヶ月の奇跡について、もう少し掘り下げて書いて行こうと思います。

🌱今週のST勉強室✏️vol.2 テクニックを最大限に活かす為に必要なのは…💏信頼関係🤝❓
こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️
前回の内容はこれから言葉を取り込もうとしている時期の、言わば土台作りのお話でした。本日はある程度、言葉を取り込む力が付いた就学後の児童について考えていけたらと思います。ただ、個人的な感想も含まれていると思いますのでご配慮下さい😂
私が所属する様な療育事業所には未就学児が通える【児童発達支援】と就学児が通える【放課後等デイサービス】という区分わけがあります。ことのは1号館はどちらにも該当するのですが、上記で述べた様に就学児にもなると言葉の土台ができている児童も多くなります。
その場合、就学後の生活はこれまで獲得した言語能力を使い、如何に社会生活で他者と円滑にコミュニケーションを取っていけるか、という【ソーシャルスキル】が問われる場でもあります。
例えば集団遊びの中で順番が待てたり、ルールに従える事など(集団スキル)。物を壊したり、他人を傷つけてしまった時に謝る事など(謝罪スキル)などがあります。他にもお願い・要求スキルや非難スキル、SNSスキルなどがありますが、それぞれのスキルのトレーニング方法については今後、具体的に触れていこうと思います🙇♂️
それではソーシャルスキルのトレーニングの事を【SST】と言うのですが、SSTを行う際の大事な知識の一つとして【抽象概念の発達】というものがあります。抽象概念とは目に見えないものであり、絵に描く事や写真・動画で撮ることが出来ず、言葉で説明しないといけない概念の事です。例えば、動物や野菜といったカテゴリーにあたる概念がその一つです。犬やトマトのように概念が具体的になればなる程、目に見え特定されますよね(具象概念)。
抽象概念は平均9歳ぐらいで獲得し始めると考えられていますが、しかし発達障害の子供達は言葉の発達が遅れている為、抽象概念の獲得が遅れる事が多いのです。そして、その事によって友達との関係でトラブルが見られたり、先生の指示が理解できなっかたりするのです。
では、そういった場面に私達が出くわした際に思わず、やりがちな言葉掛けが「〜してはいけません😤」という指示だったりしないでしょうか?…少なくとも私は未だに言ってしまう事が…嗚呼、心が痛い〜😂
しかし、その否定的な指示は絵や写真で表す事が難しい抽象概念なのです。ですので、「〜しない」ことを絵で表すのは難しく、その為廊下を走らない事や友達と喧嘩しない事といった否定的な指示を絵で表す場合、それらをしている行為に❌をつける絵などが使用されがちです。むしろ、それは「してはいけない事」をイメージ化させてしまい逆効果なるのです❗️
大人でも「マスクを買い占めてはいけません❗️」と言われれば言われるほど、買い占める行動が見られたそうです😅 余談ですが、心理学的観点ではそういった人間の行動を【カリギュラ効果】とも言うそうです👀
ですので、望ましい行動へ修正する場合は「していい事」を目に見えるモデルとして示していく事が子供にも大人にも重要になるのですね👏✨
っと❗️、ここまでが教科書的な内容なのですが…📚 実際は、そう一筋縄には行かないのが現実かな❗️❓というのが私の印象です😣💦
何故なら、発達障害の子供達は家庭的環境も複雑であったり、社会に対する孤独感や不安感から自己肯定感が下がりやすく、または自分自身を理解してもらえない苛立ちだってあります😢 そういった心的要因もある中で一方的に「していい事」だけを伝えても素直に受け止めて貰えない時も多いです。 ですので、私はSSTの様なある種のテクニックも大事ですが、それよりももっと大切なのは💏 子供達との信頼関係🤝だと思っています。
子供達にとって(大人もそうですが…)信頼できない人の意見って、結局受け入れて貰えなかったり😭 、また逆に信頼出来る人の意見であれば、理解しようと努力してくれたりしますよね😊 。そういった信頼できる人達と一緒に行えた成功体験の積み重ねから、いずれどんな場面でも一人で踏み出せる勇気になっていくのではないのかな❓と思っています🤔
ですので、その信頼関係を築く為にこれからも、まず『私達から』子供達を理解しようとする姿勢を忘れず(=子供達の内なる気持ちに気付く事)、そして一方的に「教える」のではなく、自発的に「気付く」様な導き方を心がけたいと思います💪
※来週はモンテッソーリ教育から、幼児期の【イヤイヤ期】について書いていこうと思います。
